アルマイトでのツヤ消しとは

図面中に、よくアルマイト艶(ツヤ)消しと記入されていることがあります。
お問合せでも艶についての質問が多いです。
この艶という表現を言葉で伝えることは非常に難しいと思います。
今回は表面のツヤについて書きたいと思います。
艶については一般的に、艶消し(マット)~半ツヤ~光沢という表現で話をします。
もっと細かく表現すると1分ツヤ(マット)~2分ツヤ~3分ツヤ~・・と話をすることもあります。
しかし、このように言葉で話をしていてもイメージしているツヤ加減は人それぞれ違うことが多く、実際に品物を見てイメージのズレを感じることがあります。
アルマイトをするとツヤはアルミ素地よりも低くなります。
これはアルミ表面の酸化被膜が光の反射を抑えるため、アルミ素地よりもツヤが落ちてしまうからです。
この状態でツヤ消しアルマイトと表現する場合もあります。
ですが光学系の部品では光の反射を防ぐために完全マットを求められることが多いです。
アルマイトだけの場合、アルミ材にもよりますが完全マットほどツヤは落ちません。
その場合はアルマイトだけではなく、アルミ素地にショットブラスト等の処理が必要かもしれません。
このように一言に艶消しといっても、目的によって求められる度合いは変わります。
材質やアルミ加工方法等によってもツヤは変化してしまいます。
そのため事前の打ち合わせや試作が大事になってきます。